AIコーディングアシスタントに「ランディングページを作って」と頼んだら、機能は完璧なのにデザインが壊滅的だった——そんな経験、ありませんか?
この記事では、AIが生成するUIの「ダサさ問題」を根本から解決する新しいアプローチと、フリーランスの実務でどう活かせるかを、やまもんの実体験をもとに書いていきます。
AIが書くコードは動く。でもデザインは「動く」だけじゃダメ
やまもんは普段、Claude Codeを使って自作のAIエージェントシステムを開発している。バックエンドの自動化処理やAPI連携なんかはAIの独壇場で、正直もう手放せない。
でも、フロントエンドの話になると事情が変わる。
たとえば「このサービスのLPを作って」とAIに頼むと、HTMLもCSSもJavaScriptも正しく動くものが出てくる。レスポンシブ対応もしてくれるし、アクセシビリティまで考慮してくれることもある。技術的には文句なし。
ただ、見た目がどうにも……「2015年のWordPressテーマ」みたいな仕上がりになる。
配色がなんか暗い。フォントの組み合わせに統一感がない。ボタンの角丸が中途半端。余白のバランスが微妙。一つひとつは些細なんだけど、全体で見ると「なんかプロっぽくない」という印象になってしまう。
これ、フリーランスにとっては結構深刻な問題だ。クライアントにプロトタイプを見せるとき、「機能は全部入ってます。デザインは後で直します」が通用するのは最初の1回だけ。2回目からは「この人、デザインセンスないのかな」と思われる。AIが作ったとは言えないし、言ったところで印象は変わらない。
なぜAIはデザインが苦手なのか
そもそもなぜAIコーディングアシスタントはデザインが苦手なのか。やまもんなりに考えてみた。
まず、デザインには「正解」がない。コードには「動くか動かないか」という明確な基準があるけど、デザインは「この業界ではこの配色が信頼感を与える」「このターゲット層にはこのフォントが響く」みたいな、文脈依存の判断の積み重ねだ。
AIは汎用的な知識は持っているけど、「ビューティーサロンのサイトにネオンカラーは合わない」「法律事務所のサイトにポップ体は使わない」みたいな業界特有のルールを、プロンプトなしで自動的に適用するのは難しい。
つまり、AIに足りないのは技術力じゃなくて「デザインの文脈理解」なのだ。
じゃあプロンプトで細かく指定すればいいじゃないか、と思うかもしれない。「配色はソフトピンクとセージグリーンで、フォントはCormorant GaramondとMontserratの組み合わせで、Glassmorphism(ガラスのような半透明効果)スタイルで……」と書けば、確かにそれっぽいものは出る。
でも、そのプロンプトを書ける人はそもそもデザインの知識がある人だ。知識がない人が困っているのに、知識を前提とした解決策では意味がない。
「UI UX Pro Max」という解決策
最近見つけたのが「UI UX Pro Max」というAI Skillだ。簡単に言うと、AIコーディングアシスタントに「デザインの教養」を後付けできるツール。
これが面白いのは、アプローチが根本的に違うところ。デザインのテンプレートを提供するんじゃなくて、AIの推論プロセスにデザイン知識を組み込む。ユーザーが「ビューティーサロンのLPを作って」と頼むだけで、AIが自動的に業界を分析して、最適なデザインシステムを組み立ててくれる。
具体的に何が入っているかというと、数字がなかなかすごい。
- 161の業界別ルール — 「この業界ならこのスタイル」という知識
- 67のUIスタイル — Glassmorphism(ガラス風の透明感あるデザイン)、Brutalism(意図的に荒々しい見た目のデザイン)、Neumorphism(柔らかい凹凸で立体感を出すデザイン)など
- 161のカラーパレット — 業界別に最適化された配色セット
- 57のフォントペアリング — Google Fontsで使えるフォントの組み合わせ
- 24種類のLPパターン — Hero-Centric(メインビジュアル重視型)、Conversion-Optimized(成約率重視型)など
さらに「アンチパターン」、つまり「やってはいけないデザイン」も教えてくれる。たとえばスパのサイトにダークモードを提案しようとしたら「それはやめたほうがいい」と止めてくれるらしい。これ、人間のデザイナーがレビューしてくれるのと似た感覚だ。
対応するAIアシスタントも幅広くて、Claude Code、Cursor、Windsurf、GitHub Copilot、Gemini CLI、Codex CLIなど主要なツールはほぼカバーしている。
インストールもシンプルで、npmでCLIツールを入れて、プロジェクトディレクトリで初期化するだけ。Claude Codeの場合はPluginとしてもインストールできる。
フリーランスの実務でどう使えるか
やまもんがこのツールに注目した理由は、フリーランスの「あるある」を解決してくれそうだから。
プロトタイプの品質が上がる
フリーランスの案件で、最初にプロトタイプやモックアップを見せる場面は多い。このとき「機能はOKだけど見た目がちょっと……」だと、クライアントの信頼度が下がる。逆に、最初から「おっ、いい感じですね」と言ってもらえると、その後の仕事が圧倒的にスムーズになる。
AIにLP生成を任せつつ、デザインの質も担保できるなら、提案の打率が上がる。フリーランスにとって提案の打率は売上に直結するので、これは地味に大きい。
デザイナーとの協業コストが下がる
フリーランスエンジニアがデザイナーに外注すると、LPのデザインだけで5〜15万円くらいかかる。もちろんプロのデザイナーに頼む価値はあるんだけど、予算が限られた小規模案件では、そのコストが利益を圧迫する。
AI + デザインSkillで「80点のデザイン」が出せるなら、小規模案件は自分で完結できる。大規模案件ではデザイナーに依頼するとしても、「こういう方向性で」という初期提案の精度が上がるから、修正のやり取りが減る。
自分のサービス開発にも活きる
やまもんは自作のAIエージェントシステムを運用しているけど、管理画面のUIは正直ひどい。機能優先で作ったから、見た目は完全に「エンジニアが作りました」感が満載。今のところ自分しか使わないからいいけど、将来的にサービス化を考えるなら、UIの品質は避けて通れない。
こういうツールがあれば、「まず動くものを作る→デザインSkillを入れて見た目を整える」という流れで、一人でもそれなりのプロダクトが作れる。フリーランスの強みは小回りの利くこと。デザインのボトルネックが解消されれば、その強みがさらに活きる。
AIの苦手分野を「AI自身」で補う時代
少し視野を広げて考えてみたい。
やまもんはここ数ヶ月、AIエージェントシステムを作りながら痛感していることがある。AIは万能じゃない。でも、AIの弱点をAIで補完するアプローチは確実に進化している。
たとえば今回のUI UX Pro Maxは、AIコーディングアシスタントの「デザインセンスがない」という弱点を、デザイン知識をSkillとして追加することで補っている。AIそのものを改良するんじゃなくて、外付けの知識モジュールで拡張する発想だ。
最近、自分のシステムでも似たようなことをやっている。記事の自動生成で画像が必要になったとき、テキスト生成AIに画像は作れないから、画像生成AI(FLUX.1 schnell)を組み合わせた。最初はメモリ不足で動かなくて、4bit量子化(モデルのデータを圧縮して軽くする技術)で解決した。画質は落ちるかと心配したけど、サムネイル用途なら全く問題なかった。
この「AIの弱点を別のAIや外部知識で補う」という考え方は、フリーランスの武器になる。一人で全部できなくても、ツールの組み合わせで「チームに近い出力」を出せる。やまもんが自作のAIエージェントシステムでやっていることも、本質的にはこれだ。
コードを書くAI、記事を書くAI、画像を生成するAI、デザインを最適化するAI——それぞれは完璧じゃないけど、組み合わせると一人のフリーランスが出せるアウトプットの質と量が劇的に変わる。
今後もこういう「AIの拡張モジュール」は増えていくだろう。SEOに特化したSkill、アクセシビリティに特化したSkill、パフォーマンス最適化に特化したSkill——AIコーディングアシスタントが「素のAI」から「専門知識を持ったAI」に進化していく流れは、フリーランスにとって追い風でしかない。
まとめ
AIコーディングアシスタントの「デザインがダサい問題」は、多くのエンジニアが感じていたけど、「まあ仕方ないか」で済ませていた課題だと思う。UI UX Pro Maxのようなツールが出てきたことで、この課題に正面から取り組める選択肢が増えた。
フリーランスエンジニアにとって大事なのは、こういうツールの存在を知っておくこと。使うかどうかは案件次第だけど、「知っていて使わない」と「知らなくて使えない」は全く違う。
やまもんとしては、次にLP案件が来たら試してみるつもり。結果はまたこのブログで報告します。
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ConoHa WING
ブログやポートフォリオサイトの運用に使っているレンタルサーバー。表示速度が速くて、WordPressとの相性がいい。フリーランスなら自分のメディアを持っておくと案件獲得にもつながるので、サーバーは早めに契約しておくのがおすすめ。
SkillHacks
デザインの基礎知識を体系的に学びたいなら、オンライン講座も選択肢に入る。やまもんはコーディングは得意でもデザインは独学で限界を感じていたので、こういう講座で基礎だけでもインプットしておくと、AIツールを使うときの指示出しも的確になる。
マネーフォワード クラウド確定申告
AIツールのサブスク代、サーバー代、ドメイン代——フリーランスの経費管理は地味に面倒。やまもんはマネーフォワードで自動仕訳しているけど、AIツール関連の支出が月々増えていくのを可視化できるのが助かっている。確定申告の時期に慌てないためにも、早めの導入をおすすめする。


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